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ブランディングとブランド戦略小規模事業のコンサルタント、BMC代表岩崎仁について初めての方へ(あなたにブランド構築が必要な4つの理由)ブランディング導入の意味とコンサルティングメニュー毎月3社限定!BMCのお試しブランドコンサルティングについて。


【ドリームゲートQ&A集バックナンバー】



◆ブランディングQ&A3「ブランディングしないことのデメリットとは?」


実は「ブランド構築でもたらされる“メリット”」よりも、
「ブランドを構築しないでいることの“デメリット”」の方が
私たちに与える影響が大きいことを理解しなければなりません。
なぜ私がブランド構築の重要性をここまで熱心に提唱するようになったのか、
その具体的な理由を4つこれからお話していきたいと思います。



※理由その1:より高い付加価値を求められる時代への変化
          消費マーケットが縮小していく時代への変化


バブルの崩壊後、「不景気」と呼ばれる時代が続いてもう何年が経つでしょう?
都会の景気は良くなりつつあると言われていますが、地方に赴けば
それとは程遠い現実を目の当たりにすることが多いのが実情です。

今の日本は、景気が悪いから物が売れないのではありません。
「物が売れなくなったから景気が悪い」のです。
そして物が売れなくなった一番の理由は、
モノが不足していた高度成長期の時代から社会が
モノあまりの時代に移行したことで、
すでに十分な豊かさを手に入れてしまった消費者が、
今までと同じ程度の機能しか持たない商品に
これまでと同等の価値を感じることができなくなってしまったことが原因です。

また、近年はインターネット環境が充実し、
消費者がプロであるはずの売り手と同等もしくは
それ以上の知識を得ることも可能になっています。
これからの時代は厳しい選定眼を持つ目利きの
消費者を相手に商売をしていかなくてはならないということです。

消費者が消費にこれまで以上の価値を求め続ける社会の中で、
今までと同等の価値の商品しか提供できずにいる企業は、
当然商品の値段をどんどん下げていくことでしかお客様が
感じる価値とのバランスを取ることができなくなってしまいます。
そのような企業がそのような経営方法を採り続けることは、
自分で自分の首を絞めているに他なりません。
(安売り戦略は資本のある大手企業の戦略です。
中小企業のあなたが自分から勝ち目のない土俵に上がってしまえば、
すぐに淘汰されるのは目に見えています。)


さらにこれからは、少子化問題、年金問題(今後もし仮に年金制度が
破綻すれば年金支給額が削減され、高齢者の可処分所得が低下します。
また、年金の掛け金と社会保険料の引き上げにより、労働者層の
可処分所得も低下します。)、国家・地方自治体の財政赤字(税率が上がり、
納税者の可処分所得が低下します。)などなど様々な理由から
日本国内の消費マーケットの縮小は避けられない事態となっています。

このような時代にあなたの会社が生き残る為には、
マーケティングによるむやみな拡販路線をたどることでは無く、
自社(自社商品)の付加価値を高め、顧客からの支持を地道に
育て上げていくしか方法は残されていないのです。



※理由その2:スタグフレーション時代の到来

原油原油や食料品原材料の値段の
様々なものが値上げされています。
景気が回復していないままモノの値段が高騰する状態を、
「スタグフレーション」と呼びます。

そんな時代に事業主が生き残る為には、
「いかに経費を削減して安売り戦略をより極めるか」か
「商品に付加価値を付けて高価な商品を売っていく」か
のどちらかを選んでいくしかないでしょう。

バブル崩壊から続くデフレ時代に適応するため多くの企業は
「安くて良いもの」を消費者や社会に提供することこそが
今後を生き残る為の最善の策と考え経営を行っていきました。

しかし、スタグフレーション時代には、このような考え方は通用しなくなります。
原材料費の高騰により、これまで通りに良いものを
安く提供していくことは難しくなっていきていますが、
消費者はこれまでと同じ価値のものをこれまで以上の
価格で買ってくれと言われても素直に納得してくれるわけはありません。

そのような時代の中で生き残る為には、
いかに自社・自社商品やサービスにこれまで以上の付加価値を
付けていくかというブランド戦略が不可欠になってきます。

経費を削減して消費者に安くて良いものを
提供することだけが企業努力ではありません。
(また、そのような企業努力はお客様は喜んでも
企業側は疲弊していく一方でした。それに安売り戦略は
大企業の戦略です。中小企業には勝ち目はありません。)

決して「余計な便利さ」を提供するわけではなく、
本当にお客様や社会のためになり得る「付加価値」
(=その商品を買わなければならない理由)を
いかに伝え提供していくかを考えていくことが、
最低限これから全ての企業が行っていくべき
本来の企業活動ではないかと思います。
(このような企業努力こそ、お客様側だけでなく商品や
サービスを提供する企業側も共に喜び共に成長して
いくことができるビジネスモデルを確立することができるのです。)


※ちなみに、原油や食料品原材料の値段の高騰は
一時的なものではありません。その価格は以前の
価格帯に下がることはほとんど無いだろうと思って
いた方が良いで しょう。(いつになるかわからない
値下がりを待っていても仕方がありません。)

これらの外部要因をしっかりと見極め、ビジネスモデルを
再構築し直すべき時 期が来ているのです。



※理由その3:企業倫理が問われる時代への変化

近年は 「まさかあそこが?」と耳を疑うほどの大手企業までが、
倫理観の欠如から不祥事を起こす事件が多発した結果、
消費者やマスコミの企業を厳しく見る目は強まり、
「あなたが誠実に商売をしているかどうか?」
「あなたの会社は社会に価値を生み出すことができている企業なのか?」
が重要視される時代になってきています。

消費者は、購入を決める際に安全や健康を第一に求めています。
値段が安いかどうかは二の次なのです。
(安かろう悪かろうではモノが売れる時代ではありません。)
あなたが「自社の利益のため」にせっかくあなたを信頼して
商品を購入しているお客様を裏切ることが、いずれ必ず
あなた自身の不利益につながってしまうことを理解してください。

これからは余計な経費削減や安売り競争に苦しむ必要はありません。
お客さんを喜ばせることを考えて、
自分の商売の価値を高める努力をすることで、
あなたの会社は世の中・お客様から「無くてはならない存在」
として評価される(=ブランド化)ことだけを考えていけばすべてうまくいくのです。


※企業の不祥事が取りざたされる中、
近年ではコンプライアンス・ コーポレートガバナンス等の考え方と共に、
CSR(企業の社会的責任)という考え方が主に
大企業の間で非常に重要視されてきています。

CSRは大企業ばかりのものか?
中小企業に不必要なのか?
と言えば決してそんなことはありません。
逆に中小企業のほうが、一旦取り組むことさえ決めれば
案外その体制の構築は早いこともあります。

CSR体制の構築は、何十ページものCSR報告書を
作れば良いわけでも本業以外の何かしらの
ボランティア活動を始めれば良いわけではありません。
CSR活動とは究極的には本業を通しての企業理念の実践に他なりません。
本業を生かした企業活動全般にCSRの理念が流れていなくてはならないので、
逆に大きな規模の企業ではその体制の構築は難しいものになることもあります。
CSR経営の実現の為に時には経営理念の変革(昇華)も必要になり、
それを今行っている様々な雇用形態の従業員全員に浸透させ、
商品・サービスの品質を高いレベルで一定化させる必要があるからです。

ここまで読めばお気づき頂けることと思いますが、
CSRとブランディングは切っても切れない関係にあります。
企業が社会的責任を果たすような活動を実践することにより
初めて本当の意味でブランディングが構築できる時代に世の中は向かっています。

ブランディングもCSR経営もテクニックやノウハウで済まされる話ではありません。
また、同時に一時期のブームで終わるものでも決してありません。
そして大企業には必要で中小企業には必要ないものというものでもありません。

CSRは全てのビジネスマンが商売をする上で必ず必要になってくる
「視点」であるという認識を社内全体で浸透させ、
それを着実に実行に移し社外に認知させる義務が全ての企業にあると言えます。



※理由4:マーケティング力では生き残れない時代への変化

皆さんもお感じになられていることだと思いますが、
近年、企業経営において「いかにたくさんのお客を集め、
目先の売上げを最大化するか」を最重要課題とする
マーケティング手法が流行しています。
多くの企業は「モノあまりの時代の今、
ただ商品が良いだけではモノは売れない」という認識から、
自社の商品やサービスの質を磨くことをおろそかにし、
商品の魅せ方やうたい文句をいかに良くするかを
重点的に考えるようになっている企業が多く見受けられます。


「それのどこが悪いのか?企業が利益を追求するのは当り前なことだ。」
と仰る方もいらっしゃるかと思いますが・・・


実際は、広告でいくら商品を良く見せてたくさんお客を集めたとしても、
その商品を手にしたお客様が、広告コピーと実物との
あまりの違いに「期待を裏切られた」と判断した結果、
悪い評判が一気に広まってしまうことも少なくありません。
短期的な売上げアップには成功したとしても、
自らの手で商品や企業自体の寿命を
短くしている企業が非常に増えてきています。
(当人はそのことに気づいていません。)

ここ数年のさまざまな業界の流れを見ましても、
“売り上げを最大化しようとするためにお客を追いかける行動”が、
逆に“客離れを招いてしまう”という事態が起きています。
多くの企業がこのような状況に陥ってしまっているということは、
集客さえできれば何とかなると考えるマーケティング思考が
そもそも「間違っている」ということに他なりません。

※確かに物を売るためには、あなたはお客様に
「なぜこの商品を買わなければならないか」
その理由を理解してもらわなくてはなりませんが、
そのために必要なのは“売り込み”ではなく、
“商品の必要性の啓蒙”することです。
商品の必要性を啓蒙するためにはお客様が何を欲し、
何に悩んでいるのかを理解し、
自分たちの利益よりもまずお客様の利益を
考える思いやりの心を持っていなくてはなりません。

事業がうまくいっていない経営者の方はもちろん、
本来売上アップのプロであるはずのマーケッターでさえも、
このことに気づき警鐘を鳴らしている人はほとんどいないのではないでしょうか。
(気づいていたとしても、彼ら(マーケッター)は、
自分たちの利益を確保するために、
あなたに間違った方法(目先の利益が上がる儲かるノウハウ)を
ずっと教え続けているのです。その呪縛から逃れるためには
経営者であるあなた自身が気づかなくてはなりません。)


「え?お客を集めようとしたら売上が落ちる?
それなら一体どうすればいいというんだ!?」


このような話をすると、上記のような質問を投げかけられますが、
それに対する私の答えはいつもこうです。


「お客様から愛される企業になることを目指してください。
そうなるためには何をすればよいのかを考えてみてください。」


※このページではまだあなたにブランド構築の具体的な
ノウハウを詳しくお伝えしていないので、
そんな風に言われても自分が本当にブランド企業なれるのか、
まだ不安に思われている方もいらっしゃるかもしれません。


“しかし、少し考えてみてください。”


多くの方がブランド構築できないのは、以下の3つの理由しかありません。

「その重要性を知らないこと」
「正しいやり方を知らないこと」
「最初からあきらめてしまっていること」

このことは逆に言えば、あなたが私からのメッセージを読んで
「ブランドの重要性を理解し」私があなたに「ブランド構築の正しい方法」をお伝えし、
あなたがそれを「あきらめずに実践」すれば、ブランド構築は可能であるということなのです。



以上、いかがでしょうか?ほとんどの業界において需要が減少する一方で
消費者や社会からはより質の高い商売を求められる時代の中、
今までと同様もしくはそれ以上の利益を上げるためには、
今までの「薄利多売」「供給過多」の路線から何かしらの「付加価値」を
付けて誠実にモノを売っていく方向へとシフトしていくしかありません。
あなたの会社ではまだ営業や広告宣伝に力を入れているのだとしたら、
今すぐ自社のブランドを強化し、お客様の方から自然と寄ってくるような
会社になることを目指すことをおすすめいたします。

全ての企業経営者はそのことに敏感に気づかなくてはなりません。
しかし、まだまだ「他人事」のように思っている企業がほとんどではないでしょうか。
何度も申し上げますが、「ブランドはこれからすべての企業にとって
最低限必要不可欠なもの」になります。あなたが信じようが信じまいが
関係無くそのような時代はやってきます。その時自分が童話
『アリとキリギリス』で言うところの「アリ」になっているか、
それとも「キリギリス」になっているのか、
全てはあなたの決断にかかっていると言えるのです。





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