【ドリームゲートQ&A集バックナンバー】
◆ブランディングQ&A1「起業家に「CSR」や「ブランディング」が必要なのか?」
私岩崎仁は、ブランディングコンサルタントでもなく、CSRコンサルタントでもなく、
中小企業専門の“CSRブランディングコンサルタント”を名乗っています。
なぜ「CSR」だけでなく、「ブランディング」だけでなく、「CSRブランディング
」が
中小企業にとっても重要なのか?について、お伝えしておきたいと思います。
「ブランディング」という言葉は現在、“流行”として多くの企業に浸透しつつありますが、
その考え方の多くはまだまだそれを行う「企業自身のメリット(=利益)」を中心に
論議されているような気がしています。しかし「顧客視点」「社会的視点」の無い
ブランディングはうわべだけのブランディングで終わってしまうのが事実です。
ブランディングの最終目的はお客様や社会に対して高い付加価値のある商品や
サービスを提供できる企業になることが重要であって、
「ブランドを構築することで高い評価を得ること」自体が目的となっては
商売として本末転倒になってしまうことを理解することが重要です。
ならば、企業は「社会の公器」としての社会的責任(CSR)を果たす
事業展開を徹底して行わなくてはならないかと言えば、
厳密には決してそうも言い切れない状況にあるかもしれません。
「CSR」という言葉、こちらもブランディングと同様に“流行”として
まずは大企業から浸透しつつつある言葉ですが、
まだまだ「自社の事業ドメイン以外のボランティア活動や環境保全活動」
であるかのように誤解して解釈されている場合が多いようです。
CSR活動の本質は「本来の事業を通じ社会を持続可能にする具体的な活動を行い、
企業も実利を得ながら共に発展していく」ことにあります。
それは決して「見返りを全く考えない慈善事業」であるわけではなく、
「資金に余裕のある大企業が取り組むべきで起業家や
中小企業には必要ないもの」でもありません。
企業は社会の為になることを事業として行いことで価値を生み出し、
その対価として利益を得て社会と共に成長していくものです。
そこには企業規模の大小は全く関係ありません。
「ブランディング」という考え方も「CSR」という考え方にも、
「社会的利益」と「企業利益」双方の視点をバランス良く持つことが成功の鍵となります。
企業利益を中心的に考える“傾向”にあるブランディングという概念に、
社会的利益が主語として捉えられる“傾向”にあるCSRにも気を配ることで、
社会にとってより高い付加価値を生むとともに自社により高い利益をもたらす
“真のブランディング”を成し遂げることができるのです。
(本来、このようなことは極々当たり前なことなのですが、本質に気づいて頂くための
「コンセプト」として“CSRブランディング”を提唱させて頂いております。)
※より深い理解のためにCSRに関するブログ記事もご参照ください。