【ブランディングコラム集バックナンバー】
◆コラム:「なぜあなたにブランドが必要なのか?」
(4)ブランド構築の始めの一歩とは?
ブランドとは何なのか、ブランドの重要性、共にご理解いただけましたでしょうか?これさえわかればどのようにすれば良いのかは比較的簡単に掴めることと思い
ます。わかります。目指すべゴールさえ明確に見えればそこに向かってただ突き進むだけです。次は、具体的にどのようなステップでブランドを構築していくのか?について少しお話しましょう。
●ブランドを創るための考え方。
お客様に支持され続ける魅力あるブランドを創るために最も大切なのは、「商売とお客様に対する誠実な想い」です。「自社はお客様に何を提供していくのか?」「世のためにどのようなことをしていくのか?」という問いに答え、なおかつそれを嘘偽り無く実践していくこと。お客さんからの期待を裏切らないこと。がブランドづくりの工程なのです。
(それがブランドビジョン・ブランドミッション・強み(自社ブランド価値)を構築することになるのです。)資本のある大企業でなければブランド構築できないわけではありません。どんなに小さな企業だって、たった一人の個人だって、ブランドを創りあなたのお客様から多大
な評価を得ることは可能なのです。
自社のビジョンやミッションを明確にし、自社のブランドポジションを決定した後はそれを市場に対して広く伝えることでそれを認識してもらわなくてはなりませ
ん。そして、認識を深めたそのブランドの価値を継続し高めていくには、お客様への継続的フォローや信頼関係の構築が重要です。
社内に向けては「ブランドとは何か?」「ブランド力の向上によって自分達に何がもたらされるのか?」などを理解させる教育が不可欠です。
ただ、「我々は○○します」「○○してはいけません」という、宣誓型の社是・社訓や行動指針だけでは、その根拠となる考え方が(あっても)社員には伝わりません。
そのため、「何故そうしなければならないのか?」が社員には理解できず、言われた通りの行動を促すだけのものになってしまいますから注意しなくて
はなりません。
なぜそれが必要なのか?を明確に理解させることに重点を置き社内に浸透させていきましょう。
自社(商品)を愛してやまない社員がどれだけいるかがブランドの浸透具合のバロメーターにもなります。もちろん、それには経営者が率先して自分の扱う商品
を愛し、商品とお客に対する想いを社内で共有させる努力が必要となります。
●ブランド創りに一番大切なもの。
価値のあるブランドになれる可能性のある人(会社)は以下に当てはまる人です。
・自分の商売にこだわりを持っている
・お客様に良くなってもらうことを心から自分の幸せと感じられる
そしてその上で、
1.自分が心から好きなことであり継続してできること
2.他人には絶対に負けない得意なこと
3.見込み客や社会のためになること(必要とされていること)
4.収益が見込めるものであること
この4つが重なるところにポジショニングし、それをぶれずに続けることがお客様からの信頼され支持され続けるブランドを創ります。
ブランド構築は周囲からどう思われるかを取り繕うのではなく、自分のゆるぎない信念が周囲から評価されることで始めて成り立つものです。それは「誰にでもブランドになる余地は残されているが、本物でなければブランドとして評価され続けることは無い」という事でもあります。
ブランドマネジメントとはミッションマネジメント。企業であれば、創業者の精神を社員が受け継ぎそれを時代に合わせた形で社会に打ち出していく作業になります。その成果として利益が後から着いてきます。
ブランドを構築する際に一番最初にしなくてはならないことであり最も欠かすことができないことは、「自分自身としっかり向き合うこと」です。ブランドは与
えられるものでも纏うものでもなく、あなた自身の中にしか存在しないのです。いくらうわべを取り繕って「他人に評価されるブランド」を創ったとしても、本
当の意味でブランドを構築したことにはなりません。それは「虚像」でしかないのですから。
上記のような失敗を犯さずにブランド構築を実現させるためには、ブランド構築の最終目的を自社の売上げの向上に設定するのではなく、自分は何のために商売
をしているのか?何を達成する為に生きているのか?を(改めて)明確にすることに焦点をおくことが大切なのです。
一度しかない人生を悔いの無い最大限に輝くものにするために、あなたがブランド構築に取り組むことはきっと大きな成果を生み出してくれるに違いありません。あなたのブランド構築の成功を心よりお祈りしております。