近年、ブランドを取り入れようとする企業が以前に比べさらに増えてきましたが、取り組みの実態を見ていると、ブランディングに対する誤解が多く存在していることを痛感させられます。
●中身が伴わなくとも見栄えやイメージさえ良ければブランドになれるのでは?
●有名になることができればブランドになれるのでは?
●誰か第三者の専門家にまかせっきりにすればブランドは構築されるものでは?
●そもそもブランディングとは自社がより多く売上げを上げるためにあるのでは?
●そもそもブランディングとは自分の評判を良くするためにあるのでは?
などなど・・・ブランド戦略に対する世の中の誤解を挙げればきりがありません。
これからの時代には自社商品の付加価値を高めることが必要だからという認識は広まっていますが、それが社会・人類にとって本当に必要とされている「機能」や「便益」でなかったとしても、それが売れる(消費者が求める・顕在的なニーズがある)限りは正義とされるのが企業活動です。
物質的に豊かになった今では、技術の進歩によりこれまでに考えたこともなかった新しい商品を生み出すことは容易になってきています。しかし、それが本当に人類にとって必要な進化なものなのか?退化につながりはしないのか?という視点(モラル)を企業は持つ必要があります。
企業は本来、その道にプロとしての強い「こだわり」「使命感」「情熱」「誠意」を持って消費者を正しい方向に導いていく(啓蒙していく)役目でなくてはなりません。しかし、現在はその逆で企業活動によって、世の中に本来あるべきでない風潮が生まれたり、過去には無かった新しい社会問題が生まれることにつながることが少なくありません。
本物のブランドになれる企業はお客様のニーズに迎合しているのではなく、お客が自分自身でも気付いていない潜在的な欲求や問題をプロの目線で把握した上で、「自社の商品を買わなくてはならない理由」をプロの立場から啓蒙していくことを使命としています。
また、「商売に対する自身のこだわりや信念」や「世の中やお客様に本当に良くなって欲しいと思う心」を持ち、それらをビジネスを通して実現しようと努力しています。その結果、お客様や社会のためになる本当に付加価値・競争優位性の高い商品やサービスが生まれ、お客様や社会から信頼され愛され続けるブランド企業になることができるのです。
ブランドとは社会におけるまたはお客さまにとっての存在意義を高めることにほかなりません。 自社はその道のプロとして、社会においてどのような役割を担う存在なのか?社会にどのような価値をもたらすために商売をしているのか?自社の経営資源は誰のどのような問題を解決するためにあるのか?自社の社会的存在価値が明確になっている企業は「今の時代に本当に必要とされている、お客様もまだ気づいていない潜在的なニーズ」を把握することができます。業界におけるトレンドや新しい市場を自ら作り出し、需給バランスを支配する力を持つことも不可能ではありません。
お客さまも、あなたの扱う商品の機能や便益に魅かれるのではなく、それを提供するあなた自身の熱意やこだわり、使命感に共感し感動する。これが顧客の生涯価値とブランドとしての評価を高めることになるのです。
BMCはこれからも、本当に自分の商売とお客さまのことが大好きで、使命感を持って商売をしている人との出逢いを求め、彼らの夢の実現のお手伝いを使命として歩んで参ります。